読書(マンガ)の秋の訪れを感じているコウノ アスヤ（@asuyakono）です。

Kindlストアがセールをやってまして、前々から気になっていた「FLIP-FLAP」というマンガを買って読みました。
ピンボール×ラブコメという異色の組み合わせを描いたこのマンガ。ピンボールという遊びの魅力、好きな事に打ち込むかっこよさ、そして、好きな女の子のために戦うという熱さ。ぜんぶつまった最高の1巻完結のマンガです。

ピンボールに青春をささげる、一人の青年

大人気コメディ「ラブロマ」のとよ田みのる待望の新作は世界初?のピンボール・ラブコメ全1巻!!!

絵に描いたように「フツー」な深町くんは、高校最後の日にあこがれの山田さんに告白! 付き合うために彼女が出した条件は「ピンボールのハイスコア」を超えること!!深町くんの厳しくも険しいピンボール道が始まった!!!

「告白したら条件を突きつけられる」というのはある種定番の流れですが、FLIP-FLAPの場合は、その条件がまさかの「ピンボールのハイスコアを超える」というもの。しかもそのスコアは未だ誰も抜いたことのない脅威の数字。「主人公だけじゃなく、僕たち読者も一緒に「なんでこんなものを条件に…？」と思うでしょう。

ピンボールをプレイしている時の、筺体の描写とギラギラのオノマトペ表現がなんとも言えません。最高です。

釈然としないままピンボールをプレイし始める主人公の深町くんですが、徐々にピンボールの魅力に気付いていきます。

誰かと戦って勝つとか、駆け引きとか、そういうのじゃない。ピンボールはただボールを打ち続けてハイスコアを目指す遊び。いかに集中し、自分の世界に入り込めるかがハイスコアの秘訣。そして、好きなことを本気で楽しむ人は、かっこいい。

台をごつんと叩いてボールを弾く「ハッジング」という裏ワザも駆使（笑）このシーン大好きです。

そして、山田さんも、そんな深町くんに徐々に惹かれていきます。露骨な燃えシーンとかはありませんが、そこが良い。むしろ良い。

集中しきって周りが見えなくなっている状態を、なんとも言えない表現で描いているシーンは必見です！

完璧にまとまった、最高の1巻完結

全体的にあっさりとした味付けになっていながら、深町くんと山田さんのラブコメを軸にピンボールという遊びそのものの魅力をこれ以上ないぐらいに描き切ったストーリー、本当に最高でした。1巻完結のマンガとしては、これ以上の出来な作品を読んだ事ないです。さらに、おまけで入っている連載前の読み切りも素晴らしくて、もうなんか奇跡の一冊かとｗ

独特の絵柄、全体に漂うノスタルジックな雰囲気も最高ですし、秋にぴったりなマンガじゃないでしょうか。ジャンルは違えど「ゲームを本気で楽しむ」という部分に関しては、テレビゲームとかなり近しいものを感じて、感情移入してしまいました。ゲームセンターの交流描写もステキ。

とよ田みのる先生、素晴らしいマンガをどうもありがとう！！！！！