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ギャルゲ「カオスチャイルド」がスーパー面白かった。超能力×サスペンス×ホラー!!

カオスチャイルド

どうもです。コウノ アスヤ(です。

この間ふと、「あー最近ギャルゲーやってねーなー」と思い立って、急にギャルゲがプレイしたくなったので、丁度PS4版が発売されたばかりの「CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)」を購入しました。

そして、クリア。

面白かったです!

そもそもギャルゲってどれくらい遊ばれてるんだって話

尾上セリカ
そもそも皆さんギャルゲって遊んだことありますか?オタク文化が認知されてきてかなり敷居は下がってる方だと思いますが、まだまだマリオと比べると人口は少ないですよね。マリオと比較するのは酷ですけど。笑

なんででしょうね?
女の子と恋愛するゲームなんてオタクっぽくて気持ち悪いからですかね?ポチポチ文字を読み進めるだけじゃゲームなんて呼べないからですかね?

残念ですね。

昨今バカ流行りしてる1人称系のラノベって、割りと数年前のエロゲ・ギャルゲの影響を受けてると思うんですよね。読みやすいし、何より文章が全部1人称なので感情移入もまぁ容易い。
もとギャルゲライターの丸戸史明によるラノベ「冴えない彼女(ヒロイン)の育て方」なんてスーパー面白いし原作もアニメもヒットしてますが、あれも文体はかなりギャルゲです。物語もギャルゲつくる話ですし、作者の経歴的にかなりメタい構造になってます。そして、やっぱり読みやすいし面白い

脱線しましたが、何が言いたいかというと、皆もっとギャルゲ遊ぼうよってことなんですよ。
ギャルゲって意外と最初から全年齢版が発売されてHなシーンとか無いものが多いし、それどころか、その辺の小説並に練りこまれたシナリオと世界観が魅力的なものが多いんです。

背景絵、立ち絵、声、そして文章によって構成されるギャルゲは、よく「紙芝居」と揶揄されますが、結構じゃないですか!紙芝居!紙芝居バカにすんなよ!

妄想科学アドベンチャーシリーズ

力士シールの仮面を被った集団
さて、本題に入りましょう。
妄想科学アドベンチャーシリーズとは、カオスヘッドシュタインズゲートロボティクス・ノーツ、そしてカオスチャイルドの4作品からなるギャルゲ(アドベンチャーゲーム)シリーズであり、それぞれの作品は独立した物語となっていながらも同じ世界観を共有しており、全てをプレイしているとその繋がりにニヤリとできる作りになっています。そして、作品を個別にみても、ほんの少しのファンタジー要素をガッチガチに理論武装してリアルに描写することで、「もしかしたら本当に起こりうるかもしれない」と思える物語になっていて、とても読み応え(遊びごたえ)があるギャルゲになってます。そして、舞台はかならず日本になっていて、しかも実在する組織や地域がテーマになっていたり、都市伝説や陰謀論なんかも巧みに組み込まれているので、グングン引きこまれます。

CHAOS;CHILD(カオスチャイルド)

そして、その最新作のカオスチャイルド。

2015年、渋谷。6年前に起きた大災害、渋谷地震から復興された街に新設された私立高校『碧朋学園』に通う青年宮代拓留は、自身が設立した新聞部の活動の一環として『ニュージェネレーションの狂気の再来』と称される連続殺人事件を追っていた。情報強者を自称する拓留は持ち前の好奇心と行動力、そして周囲の手助けや偶然もあり、とうとう事件の第一発見者となる事が叶う。真相の究明をする事で自身の有能さを知らしめる事ができると考えた拓留は、義理の姉を自称する来栖乃々の制止も聞かず、幼なじみの尾上世莉架や親友の伊藤真二と共に動く事となる。 やがてそれは、渋谷に生きる全ての人々を巻き込む狂気となって拓留に襲い掛かり、拓留もまた、自身の過去と向き合う事となって行く。

タイトルから分かるように、カオスヘッドの流れを汲んだ続編的作品になっていて、カオスヘッドに登場する「ギガロマニアクス」と呼ばれる超能力をテーマにした物語です。前作が割りと「ギガロマニアクスとよばれる能力」にフォーカスがあたっているのに対して、カオスチャイルドはカオスヘッドで起こった大事件の数年後を舞台に、猟奇殺人、推理、都市伝説、インターネット、誹謗中傷などをキーワードにかなりサスペンス寄りな物語になっているのが魅力です。

謎のオンパレード、そして、推理

マッピングトリガー
割りと行き着く日まもなく事件が起こったり、謎が増えたり、驚くような展開が待っていたり、飽きないシナリオが良かったです。加えて、主人公が推理をする場面が多々あるんですが、主人公の推理=プレイヤーへの説明になっている構造が上手いな、と思いましたね。まぁ、主人公の推理すら大きな物語の伏線や引掛けになっていたりするところがもっと上手いし憎いですけど!
新聞部の部室に広げた地図で、起こった事件や分かっている事実をプレイヤー自身が選んでいく「マッピングトリガー」、なかなか良かったです。位置関係をすごい重視していたので、それが後に聞いてくるのかなと思いましたが、そんなことは無かったのがすこし残念。

他作品とのゆるい繋がり

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他シリーズ作品とのゆるい繋がりも健在で、カオへやシュタゲ、ロボノに出演したキャラクター、それらの周りで起こった事件や、扱ったテーマがチラリと出てきたりしてニヤリとできます。それに関して言えば、カオスチャイルドは、カオスヘッドとの繋げ方がメチャクチャ上手い印象でした。単体としても十分理解できる内容になっていつつ、余白も残してあってカオスヘッドがすごい遊びたくなるようなシナリオ…。圧巻です。

妄想トリガーの思い切りが最高

ツナサンド伊藤
このゲームにはなんと選択肢がありません。その変わりに、「妄想トリガー」とよばれるシステムが搭載されていて、とある局面で「ポジティブ」「ネガティブ」どちらか選んで、そして主人公のただの妄想に突入するという思い切り具合。これがなかなか良かったです。

ギャルゲの選択肢っていわゆる「フラグ立て」に使われることがしばしばで、実態は単なる差分回収的な作業になることが多いんですよね。それを逆手に取って、差分回収は完全に差分回収に振り切り、主人公の妄想という形で展開もかなりぶっ飛んだ事に。結果的に差分回収がわりと苦じゃなかったし、主人公の妄想なので展開もアホで笑えるものが多くて好印象でした。

サウンドが良い!

今作のサウンドは、シリーズの中でも群を抜いて良かったです。場を盛り上げる音楽としてのサウンドは言わずもがな、楽しげなシーンでは楽しげに、怖いシーンではとことん怖く、グっと差をつけて作ってある気がします。そのおかげで、音楽によってかなり感情を持っていかれるというか、「怖い音楽」がかかった途端、「うわぁ、何か起こる…」というような予感に繋がるという良い出来に。あと普通に「とある音」が物語中でもキーになっていて、これもなかなか上手いなぁと。遊んだ人なら、わかりますよね?笑

ネタバレが怖い

倒れるセリカ
このゲーム、物語がかなりの頻度、かなりの角度で展開していくゲームなので、ネタバレが怖くで中身が書けないです。「そういうことだったのか!」「ということは、あの時…」みたいなのが多くで、1度クリアしたらもう一度最初から遊びたくなるぐらいの伏線回収具合。

ただ言えるのは、やっぱり今作も「ファンタジー要素」の「リアル感」が尋常じゃなくて、勃発する事件やアクションなんかの説得力が半端じゃなかったということですね。。全体的にわりとグロめなシナリオなんですが、無駄にグロいわけじゃなく、ちゃんと物語の肉付け、説得力としてのグロさになってるので素晴らしかったです。

みんなもっとギャルゲやろう

集う新聞部
ここまで読んでくださった方ならわかるとおもいますが、最近のギャルゲは、そもそも女の子とイチャイチャするだけが目的じゃないようなゲームも沢山あるんですよ。妄想科学アドベンチャーシリーズはギャルゲですが、かなり恋愛要素薄めのカジュアルな仕上がりになってますし。
紙芝居とかバカにされてもいい。そんな風に言われてもいいですよ。それくらいに「芝居」の部分がすんごい面白い。しかもちゃんと商業誌でデビューしてるライターさんや、その辺のアニメで普通に活躍してる声優さんが出演してたりするんで、その辺りの外堀も完璧。カオスチャイルドのメインヒロインの声優なんて「上坂すみれ」なんですよ。すみぺですよすみぺ!すみぺすみぺ!!
読みやすい文章、面白いシナリオ、豪華な声優、綺麗なイラスト、そしてサウンドがセットになったギャルゲー。アニメやラノベが流行り、そういった文化の敷居がグンと下がった今だからこそ、ギャルゲーブームよ、来い!!

あ、ちなみに僕のベストギャルゲーはCLANNADです。

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この記事を書いた人

asuyakono

コウノ アスヤ

1992年生まれ、岡山県出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業した後、都内でデザイナーとして活動中。小さい頃からゲーム好きで、四六時中ゲームのことを考えている。

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