超ゲームウォーカー!

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【読書の秋】海外のメガヒット小説「ゲームウォーズ」が半端なかった!これはゲーマー必読!

どうもです。コウノ アスヤ(です。

秋は人間が集中できる最適の気温になる」これがいわゆる「読書の秋」の由来ですが、季節とか関係なく1年中いつでもゲーマーにおすすめしたい小説、それが「ゲームウォーズ」です。

2012年に「Ready Player One」というタイトルで発売され、2015年現在、Amazon.comでは8000件以上のレビューが付き、ほとんどが★5というバケモノ級の海外小説、その日本語訳版を読みました。これが超読みやくて、そして超面白かったのです。

アーネスト・クライン「ゲームウォーズ」

西暦2041年。革新的なネットワーク“オアシス”が張りめぐらされた世界は、深刻なエネルギー危機に陥っていた。ある日、その“オアシス”の画面に、「ジェームズ・ハリデー死去」のニューステロップが流れる。ハリデーは、“オアシス”を開発し運営する、世界的億万長者で、ゲーム業界のカリスマ的存在だ。テロップに続いて、ハリデーの遺書ともいえるビデオメッセージが現れ、“オアシス”内に隠したイースターエッグを一番先に見つけたものに、遺産のすべてをゆずることが宣言された―!全米ナンバーワン、SFアクションアドベンチャー!

ゲーマーならあらすじからして「ほう…(興味)」とならざるを得ない内容です。ヘッドギアとグローブを装着して、仮想空間にフルダイブする主人公の物語は、大きな視点で見れば、「ソードアート・オンライン」や「ログ・ホライズン」などを代表とするVRMMO系と同じジャンルだと言えます。海外SF小説ですが、読み味的にはそれらのラノベに近いものがあり、登場する用語や文脈は、オンラインゲームを遊んでいる人だけでなく、普通にゲームを楽しむ人でも十分理解できるでしょう。2冊という程よい長さも丁度いいです。

設定が秀逸!オタクであるほど尊ばれる世界

「ゲームウォーズ」に登場する仮想空間ゲーム「OASIS」の作者であり、億万長者でもあるジェームズ・ハリデーは、大の80年代ポップカルチャーヲタク。彼の残した大量の日記には、彼自身が生前愛した作品が度々登場し、ゲーマー達は彼のその日記を「聖典」とよび考察します。彼の残したイースターエッグのヒントがかならずこの聖典の中にあると信じて疑わない人たちにとって、80年代ポップカルチャーに詳しい人間ほどハリデーの残したイースターエッグに近いという構図が成り立ちます。つまり、オタクであればあるほど、尊ばれる時代!なんというオタクフレンドリーな世界!生き生きとしたオタクたちが大勢登場し、もう読んでいるだけでワクワクします。

80年代ポップカルチャーが大量に登場!アガる!

ATARI、スター・ウォーズ、ウォー・ゲーム、パックマン…、80年代を代表する作品がでてくるわ出てくるわ…。それらを、極めて真面目に考察し、その知識でゲームを攻略していく主人公たち。登場する作品のディテールや攻略方法がすごい細かくて、この小説の著者自らがオタクじゃないと、こんなに出てこねーだろと思わざるを得ないレベル。そしてイースターエッグを探す旅は、次第にゲーム内での世界大戦とも呼べる戦いに繋がっていきます。ゲーマーが、ゲーマーの残したイースターエッグを求めて戦う、まさにゲームウォーズ!

オールジャンル盛り

イースターエッグを探す推理シーン、ゲーム内で派手に戦うアクションシーン、リアル世界で命を狙われるハラハラシーン、そして謎めいた美女との恋愛まで、ゲームウォーズには僕たちが求めるものが全て入っています。何よりうれしいのが、当然の用に日本の作品も登場し、しっかりとリスペクトされているところ。小説終盤において、日本のあのヒーローとあの怪獣がまさかの対決をするシーンは必見です。

萌えキャラ無し、お色気なし、正統派SF小説!

SAOやログホラっぽい、と先述しましたが、とはいえさすがの海外SF。日本のラノベのように、開幕脱衣少女や、上から落下少女、「き、きゃぁー!」とか言いながら蹴ってきたり少女は登場しません。まぁ、僕はそういうの大好きなんですが、そんなもの無くたってゲームウォーズは面白い。言動や趣味、行動からキャラクターの性格が徐々に浮き彫りになってきて、読み終わった跡にはかならず好きなキャラクターが決まってることでしょう。

とにかくゲーマーは読んでくれ

コンテンツを紹介するブログでは言ってはいけない禁句「とにかく読んでくれ」をここで使います。アニメや漫画、ゲームと違い、スクリーンショットやコマを引用して視覚的にオススメできないのがもどかしい。小説をオススメするのって、難しい!

1972年生まれの作者は、80年代を楽しんだ世代どまんなか。あとがきにおいて「この小説を読んだ人たちが、よりゲームを好きに、そして若い世代の人たちが80年代のポップカルチャーに興味を持ってくれれば嬉しい」と語っています。確かに、読み終わった後に残るのは、壮大な物語を楽しんだという満足感と、「やっぱポップカルチャー良いなぁ、それも80年代の」という興味。アーネスト先生、まんまと興味もちましたよ。

今年3月には、あのスピルバーグ監督によって映画化されるというニュースも発表された今作。読むなら映画化するまえ、この秋、ですよ!皆さん!

ちなみに、メイン画像作ってて気付きましたがこれ上下巻で表紙繋がってますね。すごい!

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この記事を書いた人

asuyakono

コウノ アスヤ

1992年生まれ、岡山県出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業した後、都内でデザイナーとして活動中。小さい頃からゲーム好きで、四六時中ゲームのことを考えている。

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