「幼さ」と「怖さ」の不協和音が絶妙な面白さ!マンガ「メイド イン アビス」を全ての大人達にオススメしたい
絵柄と設定の組み合わせがすごいツボ。
こんにちは!コウノ アスヤ(@asuyakono)です。
ゲームと映画の合間にマンガを読む生活を送っていますが、友人から勧められたメイドインアビスというマンガがすごい面白かったので紹介します。
サムネで「んー?ゆるふわ萌系のマンガかな?」と思った方、あなたはこのマンガを一番読むべき人間!
絵柄に反したシリアス世界観
限界深度2万メートル以上!?
人類最後の未踏の深淵には何があるのか…?隅々まで探索されつくした世界に、唯一残された秘境の大穴『アビス』。その縁に築かれた街に暮らす孤児のリコは、いつか母のような偉大な探窟家になり、アビスの謎を解き明かすことを夢見ていた。そんなある日、リコはアビスを探窟中に、少年の姿をしたロボットを拾い…?
メイドインアビス。かわいい絵柄に騙されてはいけません。いや、むしろ騙されて欲しいのかもしれません。何を言ってるのか自分でもわかりません。
このマンガ、絵柄と設定のミスマッチが、逆にすごく良い味を出しているマンガなんです。
この綺麗さ!
限界深度2万メートル以上と言われている、「アビス」という謎の大穴と、それに立ち向かう「探窟家」の物語なんですが、水彩画調の綺麗で繊細な絵柄に反して、その世界観設定がかなりシリアスなんです。
アビスには、ある深さから地上に戻る過程で様々な異変が身体に起こってしまう「上昇負荷」という呪いをもっています。たとえば
0~1350m→軽い目眩と吐き気。
1350~2600m→重い吐き気と頭痛、末端の痺れ。
2600~7000m→平衡感覚に異常をきたし、幻覚や幻聴を見る。
7000~12000m→全身に走る激痛と、穴という穴からの流血。
and more…
といったように、深層2万メートルまでこのような「呪い」が待ち受けています。
潜れば潜るほど正常な状態で帰れなくなくなる大穴。こわい、とてもこわい。
そんな穴に立ち向かうのは、探窟家とよばれる人たち。
主人公のリコも、探窟家の母親をもつ、彼らに憧れる少女です。
なんなんだこの、ギャップは!!
彼女たちはただ絵柄が幼いだけじゃなく、しっかりと年齢も幼い設定になってます。
恐怖を知らない純粋な子どもたちが、圧倒的大穴(それもかなりエグい呪いを持っている)に恐怖心を抱かずに挑んでいく姿から感じるのは、勇敢さか、無謀さか。
しかしこのマンガ、怖いだけじゃなく、丁寧に練られている世界観がとっても魅力的でわくわくするんです。
先述したアビスの呪いについてもそうですが、アビスの周りに建国された国々、アビスに挑む探窟家の組織構成、アビスに住む生き物たち、採掘される不思議な「遺品」、そして英雄とよばれる探窟家と、主人公たちの関係。
練りこまれた世界観を使って、得体の知れないものから感じる「わくわく感」と「怖さ」を同時に描いているところがうまいし、それを可愛い絵柄で表現しているところも、憎い!最高!
1巻はアビスへの旅立つ前の「まさに序章」といった感で、2巻以降で本格的にアビスに潜っていくお話になっています。一度アビスに潜ると、戦闘あり、新キャラあり、モンスターをリアル調理するダンジョン飯っぽい展開もあったりして、すごい楽しめます。なので、ぜひ最低でも2巻までは同時に読んでほしい。そしてそこまでいったなら3巻まで読んでほしい!w
幼い頃「どこまで続くのかわからない空間」にわくわく覚えはないですか?トンネルでもいいし、用水路でもいいし、山にあるよく分からない洞窟でもいい。本当はとても危険なのに、幼さ故にそれに気づけけない子どもって純粋だけどとても儚い存在ですよね。
さぁ、「幼さから感じる怖さ」と「綺麗で魅力あるファンタジー」に酔いしれましょう。
このマンガは、全ての大人達にオススメです!
現在単行本全3巻まで刊行中です。