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NYの現代美術館「MoMA」に選ばれた14本のゲームがさすがの完成度だった!

Moma

今日も超ゲームウォーカーにお越し下さりありがとうございます。コウノ アスヤ(です。

今まで沢山のゲームを遊んできましたが、やっぱり中には「なんだこれ!歴史に残すべきだろ!」ぐらいのゲームに出会うことがあります。ただ、その評価は個人の価値観と好みによるものですよね。もし、世界的に有名な美術館にゲームが収蔵されることになったとしたら、そのゲームの評価は絶対的なものになるんでしょうか。

今日はニューヨークの現代美術館MoMAに収蔵された14本のゲームを紹介しようと思います。全部遊んだことある人っているんでしょうか。

MoMAとは

MoMA
正式名称はニューヨーク近代美術館(The Museum of Modern Art, New York)。その英頭文字をとってMoMA(モマ)と呼ばれています。そんな美術館に2013年、ついに我らがビデオゲームが収蔵されました。当時はゲーム業界やアート界が賛否両論で色々と盛り上がったのが記憶に新しいですね。

「ゲームはアートでは無い!」「いや、アートではなく、デザインとして収蔵したんだ!」

みたいな言い合いがあったそうですよ。笑

選ばれた14本のゲーム

アナログとデジタルが混ざり合う現代において、MoMAはゲームを「優れたインタラクション・デザイン」として評価しました。

ボタンを押せば動く絵、絵に合わせて鳴る音・音楽、そして全てをまとめあげるゲームシステム。ハードやソフトを通じて、ゲームは様々な振る舞い(インタラクション)をプレイヤーに返してくれます。

選ばれた14本のゲームは、それら3つのバランスがとても優れているということでしょう。発売年が古い順に紹介していきます。

パックマン(1980)

初代パックマン
ナムコ(現バンダイナムコ)から発表されたアーケードゲーム。最も最初期の「インタラクティブな電子迷路」だという評価だそうです。当時は男の子のものとして認識されていたアーケードゲームを、可愛くてカジュアルなゲームデザインで女の子にも広めることにも成功しました。
食べるという行為に、「ステージクリア」「パワーアップ」「移動」「回避」など全てのアクションを集約させたシンプルなゲームデザインが素晴らしい。

パックマン ウェブ

テトリス(1984)

テトリス
元々はソ連の教育用ソフトウェアとして開発されたゲーム。ライセンスが解放され様々なメーカー・ハードから派生品が乱造されましたが、日本ではセガ・エンタープライゼス(現・セガ)によるアーケード版の人気により浸透しました。(セガ…!)4つの正方形を組み合わせた7種類のブロックを重ねていくというあまりにも完成されたゲームルールは、その後の落ち物パズルゲームに多大なる影響を与えましたね。落ち物パズルゲームの父だと言えるでしょう。

アウター・ワールド(1991)

アウターワールド
ゲームデザイナー「エリック・シャイ」によって開発された横スクロールアクションゲーム。読める文字、聞き取れる言語は一切なく、当時としては珍しかったポリゴン表現と映画的演出で、ビデオゲームの新たな道を切り開いた作品。日本のゲームクリエイターである小島秀夫や須田剛一も大好きなゲームとして本作を挙げています。

アウター・ワールド20th Anniversary Edition

ミスト(1993)

ミスト
アメリカのパソコン用ソフトメーカー「Cyan」が作ったパズルアドベンチャーゲーム。1990年代に最も売れた1人用PCゲームだと言われています。謎に満ちたミスト島を美麗なグラフィックで表現し、その中を縦横無尽に歩き回れるシステムは、当時としては画期的な「箱庭感」をプレイヤーに感じさせました。「クリックした方向に画面が切り替わる系」のゲームの礎を築いたと僕は思っています。

Myst 日本語版

600円
(2016.01.11時点)

 App Store

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シムシティ2000(1994)

シムシティ2000
プレイヤーが市長となり、街を建設・発展させていくシムシティシリーズの第2作目。一作目とは違い、街を斜め上から見たクォータービューが美しく、デジタルアート的にも他に類を見ない整い具合。今作から標高の概念が追加され、より立体的な街づくりが可能になりました。

ビブリボン(1999)

ビブリボン
ソニー・コンピュータエンタテインメントから発売されたプレイステーション用音楽ゲーム。点と線のワイヤーフレームだけで描かれたグラフィックは独特な雰囲気を放ち、少ないボタンで簡単に楽しめる奥深いゲームとして話題になりました。プレイヤーが選択した音楽に合わせてステージが生成されるという驚きのシステム。ちなみに僕はコレ、遊んだことありません。

ザ・シムズ(2000)

ザ・シムズ
マクシス (MAXIS) のウィル・ライトが開発した育成シミュレーションゲーム。街を作っていくシムシティシリーズに対して、ザ・シムズはその街の中の住人に焦点を当てたゲーム。生活空間を自由に設計できる自由度、性格に合わせた行動をとるシムの面白さが魅力。おもしろ動画が有名ですよね。

ザ・シムズ

塊魂(2004)

塊魂
ナムコ(現バンダイナムコゲームス)から発売されたPlayStation2向けロマンチックアクションゲーム。アナログスティックを使って塊(カタマリ)を動かし、モノを巻き込み大きくしていくのが面白いところ。最初は小さいモノしか巻き込めませんが、最終的には人・車・ビル・飛行機・自然現象まで巻き込めるようになります。システムも去ることながら、11年前なのに、今風なシンプルデザインなのもセンスを感じさせます。

塊魂 オンザウェブ

EVE Online(2003)

イヴ・オンライン
EVE ONLINE(イブ オンライン)は、アイスランドのCCP Gamesが開発した、宇宙を舞台としたMMORPG。プレイヤーは、5,000以上の星系からなる宇宙で生活する一市民となり、各種の宇宙船を乗り回して生活をします。プレイスタイルの自由度が尋常じゃなく高く、冒険、商売、取引などその世界で生きていく仕組みが緻密に寝られているのが特徴です。

EVE ONLINE

Dwarf Fortress(2006)

ドワーフ・フォートレス
Tarn Adams氏、Zach Adams氏らによって作られている、無料の箱庭型シミュレーションゲーム。7人のドワーフを導き、未開拓の土地に自分だけの要塞を作るのが目的。現実世界の物理を再現する非常に緻密な世界、そして要塞をつくるために用意された大量の素材がワクワクをそそります。マインクラフトに多大なる影響を与えたんだとか。

flOw(2006)

flOw
ThatGameCompanyが開発したインディーズゲーム。水中のクリーチャーを操作し、他の生物を食べて成長しながら、深く深く美しく続く深海へと潜っていくゲームです。元々はCsikszentmihalyi博士により提唱されたフロー理論という考え方の研究成果として製作されたそうです。動きや音がとても美しく、シンプルで創造性を掻き立てられるとても素晴らしいゲーム。

flOw

Portal(2007)

Portal
バルブ・ソフトウェアによって開発されたアクションパズルゲーム。プレイヤーは「壁に向かって撃つと穴(ポータル)ができ、もう一つの穴の方へ移動できるポータル銃」を使い、様々な仕掛けをポータル銃で突破しながら出口へ向かう。3次元空間と重力をうまく使った超おもしろい謎解きと、独特な世界観が魅力。収蔵おめでとう、グラドス。

Portal

Passage(2008)

passage
ジェイソン・ローラーによって開発された横スクロールの2Dアクションゲーム。プレイヤーは一人の男性となり、その人生を追体験していく。時代に逆行するピクセルグラフィックと、伝統的なベルトロール式アクションのお陰で、とてもシンプルな見た目をしています。が、歩くだけでポイントを獲得するシステムと、プレイヤーの遊び方次第でゲームの難易度や物語がどんどん変化していく構造は、ひとつのゲームとしてとても完成度が高い。

Passage

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Canabalt(2009)

canabalt
アダム・ソルトマンによって開発された横スクロールの2Dアクションゲーム。プレイヤーは無名のスーツ男を操作し、建物の屋根の上をひたすら右に進んでいく。スピードとフォーカスに焦点をあてたプレイスタイルは、横スクロールというゲーム最初期のジャンルを新しく解釈したと言われています。僕にはよくわからん。けどなんか美しい感じは分かる。すごい横長な画面がかなり印象的。

Canabalt

今後収蔵予定のゲームたち

ちなみに、MoMAは上記の14本以外にも色々なゲームを収蔵しようと努力しているようです。それが以下のリスト。

Spacewar! (1962)
Magnavox Odyssey 用ゲーム各種 (1972)
Pong (1972)
Snake (originally designed in the 1970s; Nokia phone version dates from 1997)
Space Invaders (1978)
Asteroids (1979)
Zork (1979)
Tempest (1981)
Donkey Kong (1981)
Yars’ Revenge (1982)
M.U.L.E. (1983)
Core War (1984)
Marble Madness (1984)
Super Mario Bros. (1985)
The Legend of Zelda (1986)
NetHack (1987)
Street Fighter II (1991)
Chrono Trigger (1995)
Super Mario 64 (1996)
Grim Fandango (1998)
Animal Crossing (2001)
Minecraft (2011)

ビデオゲームの父と呼ばれるアタリ社の「ポン」や、我らが任天堂の「マリオ」「ゼルダ」なんかもノミネートされていますね。
こうやって色々なゲームがどんどん美的価値を見出されて、歴史に名を残す程の評価を得ていくのは、ゲーマーとしてなんだかとても嬉しいですね!

MoMAよ!さっさとゼルダの伝説を収蔵しろ!!!!!!

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この記事を書いた人

asuyakono

コウノ アスヤ

1992年生まれ、岡山県出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業した後、都内でデザイナーとして活動中。小さい頃からゲーム好きで、四六時中ゲームのことを考えている。

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