人外な女の子とのコミュニケーションを描くマンガ「亜人ちゃんは語りたい」がマジで面白い!
どもです。コウノ アスヤ(@asuyakono)です。
このあいだ中野ブロードウェイをぶらぶらしていたら「亜人ちゃんは語りたい」というマンガが目に入りまして。なんとも昨今の日常系マンガをなぞッたようなタイトルと可愛い絵柄のコンボに「買うか」と即決してしまったのです。亜人ときくとアフタヌーンのバトル漫画「亜人」を思い出しますが全然関係無いみたいですね。
これ、読んでみたらかなり面白かったのでご紹介します。まだ1巻しか出てないので、買うなら今です!
「亜人(デミ)ちゃんは語りたい」とは
バンパイア、デュラハン、サキュバス。僕ら人間とちょっとだけ違う人間「亜人」。そんな亜人の生態に興味を持つ高校生物教師・高橋鉄男は、ふとしたきっかけで自分の学校の生徒の中にその「亜人」がいることを知る。しかも複数人!高橋鉄男と亜人ちゃんたちとの少しだけ刺激的な新学期がスタートした!
僕らと少しだけ違う亜人(最近では「デミ」と呼ばれています)には、キュートな悩みがあるのです。規格外新人ペトスが描く、とびきりカワイイハイスクール亜人コメディ第1巻!
タイトルと表示から想像してたのは所謂「可愛い女の子とわいわい楽しむ人外系萌えマンガ」だったんですが、
舐めてました。これ超面白いです。
このマンガ、世界観は思いっきり現代なんですが、亜人の立ち位置がとても面白いんですよ。
「かつては迫害を受けていたけど、近年ではそれが”個性”として認めら得るようになっている」「日常生活で不利な点を持つ亜人に対する生活保護精度が作られている」という珍しい設定に引きこまれます。
亜人の生態に興味を持つ高校生物教師・高橋鉄男は、4年務めている学校でついに亜人に出会います。
顔がw
第一巻では4人の亜人に出会うことになります。
亜人(あじん)じゃダサいから、亜人(デミ)と呼ぶのが流行みたいです。なるほど。
出てくる亜人(デミ)ちゃん達は、みんなキャラが立っていてちゃんと可愛いんですが、主人公が生徒を教える教師(しかも蛋白)だというのもあって、萌え萌えラブラブしすぎてないのもポイント。
全編とおして主人公の抜けたような、でも嬉しそうな微妙な表情が面白い。
絵も可愛いし、ギャグのテンポも良くて面白いんですが、一方でこのマンガにはおそらく「個性」と「理解」というテーマが敷かれています
亜人の特異性が、対人コミュニケーションにおける「個性」というレベルにまで落とし込まれていて、それがすごい上手なので、やたら物語に現実味が生まれててどんどん話に引きこまれます。
亜人にも普通に日本名があるし、家族もいるし、恋もする。亜人にとって自身の特異性は、ヒトにおける「個性」そのもの。それは特別なことではなく、ありふれた悩み。
柔らかくて線が綺麗な絵柄の良さも相まって、マンガ全体のトーンが「ギャグすぎずシリアスすぎず、ちょうど良い質感」になっているのがすごく良いです。
ありえない設定を使って普遍的なテーマを描く。エンタメの良さを体現した素晴らしいマンガでした。
ちなみに、ファンタジーな設定をある程度リアルに落とし込んだ絶妙なバランスからは、「ダンジョン飯」で有名な久井涼子の「竜のかわいい七つの子」イズムを感じますねー。
コミックナタリーの作者インタビューも面白いのでオススメです
コミックナタリPowerPush – ペトス「亜人(デミ)ちゃんは語りたい」
キャラクターの内面を掘り下げるために、登場する亜人を増やし過ぎないようにしているらしい。ふむふむ。
軽い気持ちでサクっと読める萌えギャグ系マンガでありながら、「個性」と「理解」をテーマにした意外と真に迫るお話のバランスを是非楽しんでみてください。