堂々完結!マンガ「スピリットサークル」の伏線回収祭りが鳥肌やばい
こんにちは!コウノ アスヤ(@asuyakono)です
多くの読者に愛され、また出版社からも(いろいろな意味で)愛されたマンガは、刊行数がどんどん増えて行く傾向にあります。しかし完結までの巻数が少ないマンガのほうが、名作は多いような気がしますが如何でしょうか。というか、少ないほうが話がまとまってて個人的には好きになりやすいです。
スピリットサークルというマンガがこの6月で終わりを迎え、その巻数は6巻でした。丁度いい巻数で、しかも、その終わり方が本当に最高でした。僕が今まで読んできたマンガの中でもベスト級の作品になった気がしているので、ご紹介します。
水上悟志「スピリットサークル」
スピリットサークルは、「惑星のさみだれ」「戦国妖狐」の水上悟志 先生による全6巻のマンガ作品です。
桶屋風太は中学2年生。平凡な中学生生活だったはずが額に大きな傷のある美少女の転入生・石神鉱子の出現によって一変する事に!壮大な輪廻転生スペクタクル!
公式のあらすじにあるこの「輪廻転生スペクタクル」という言葉。最初に見た時はナンノコッチャと思ったものですが、読み進めていけばいくほど、この言葉がしっくりくるようになります。笑
このマンガの見どころはズバリ「前世の前世のそのまた前世から、何世代にもわたって繰り広げられる憎しみと愛の物語」といったところでしょう!
主人公の風太の頬の「アザ」を見た瞬間、突然態度が豹変した転校生の鉱子は、彼を階段から突き落とします。目が覚めた風太は、自分の前世(過去生)である「フォン」の人生を追体験することになり、その体験によって「自分の前世で何があったのか」「なぜ鉱子は自分を憎むのか」といった謎に近づいていきます。
そして、風太が体験する過去生はひとつだけではなく、その数なんと、7つ!7つもの過去生をなんども繰り返し追体験しながら、自分という魂の存在、鉱子という魂の存在、そして自分の周りにいるかけがえのない友人たちとの何世代にもわたって繋がっている絆に気づいていきます。
漫画のタイトルにもなっている「スピリットサークル」
これは、風太の前世が特殊な力で作り出した、自分の過去生を追体験することのできる特殊なアイテム。この「スピリットサークル」の誕生秘話もまた、ひとつの短編であり物語の要になってきます。
それぞれの前世での話が、いい感じに短編のようにもなっています。もちろん、それぞれの過去生によって世界観や設定が全然違うのも、飽きないポイント。しかも、なおかつそれぞれの話が一貫してひとつの「輪廻」の話につながるように伏線がしっかりと散りばめられ、それらを完璧に回収しきるというすごわざ。
ラストに向かって怒涛の展開をみせて進んでいき、最後はおもわずウルっと涙腺にくるような熱くて泣ける展開に。全6巻というコンパクトな刊行数に納ながらも、壮大な物語をしっかりと描き切った水上悟志先生に乾杯です!素晴らしい!面白い!みんな読もう!