スマホゲー「Lara Croft Go」はトゥームレイダーの精神をしっかりと受け継いた最高のスピンオフ
年の瀬にこんにちは。コウノ アスヤ(@asuyakono)です。
初代トゥームレイダー以来のシリーズファンである52歳の父親に、LARA CROFT GOの画面を見せながらプレイしてみたら「おーララだ。でもこれ、トゥームレイダーなのか?」と、怪訝な顔をされました。
ふふっ、父さん…いや、全てのゲーマーよ。これは立派なトゥームレイダーだ!
トゥームレイダーシリーズの系譜
初代トゥームレイダー。主人公ララ・クロフトのタンクトップにホットパンツというスタイルは、この後長い歴史とともに愛される事になります(PS1)
トゥームレイダーは、1996年にイギリスのゲーム会社Core Designによって制作された超人気アクションゲームシリーズ。スピンオフを含めるとシリーズは全14作にもなり、人気作ゆえの連作によるマンネリ化の脱却に失敗して人気が低迷し、初期作のスタッフを迎え入れて大復活を遂げるなど、ゲーム本編だけじゃなく、その歴史にもアツいものがあるこのシリーズ。ついにスマホでスピンオフが登場しました。
完全に別ゲー、されども精神はそのまま
シリーズの主人公であるララ・クロフトは、海外では絶大な人気を誇るゲームキャラクターのうちの1人。過去唯一、そのララ・クロフトの名を関していたスピンオフ「ララ・クロフト アンド ガーディアン オブ ライト」ですら、据置かつアクションゲームであることに変わりはなかったので、如何に今回のLARA CROFT GOが挑戦的かつ歴史的に重要なゲームかが見て取れます。
単純な見た目だけで言えば、Monument Valleyを筆頭にした「トレンドに忠実な、フラットでシンプルなグラフィック」になった、と言えばいいでしょうか。とても美しくて、洗練されたデザイン。音楽は過去作にあるような神秘的な音楽でありながらも、やはりトレンドを追いかけた美しくもアンビエントなものになってます。
肝心のゲーム性はといえば、トゥームレイダーが本来もっていた移動、ジャンプ、銃撃、といったアクション性はオミットされながらも、「謎解き」「パズル的要素」はしっかり受け継いでおり、単なる移植や強引なスマホ版などとは違う「スマホ向け、正統派トゥームレイダー」といった感じです。
サクっと遊べて、完成度高し。
大雑把に言えば、本作は「簡単操作で楽しめる、トゥームレイダー的謎解きパズル」といった印象です。
マップはマス目で構成されており、その上に立つララ・クロフトをフリック操作で1マスずつ動かしていきます。マップ上には「足場を動かすレバー」や「隣のマスに立つとミスになるヘビ」など、様々なオブジェクトが配置されており、それらを活用・あるいは上手く避けながらステージを進めていくことになります。
マップ上には、秘宝の欠片や宝石が隠されており、画面をタップすることで入手することができる。はじめはコレ、簡単すぎるようにも思いましたが、メインである謎解きのおまけ要素と考えるとこのぐらいがちょうどいいかなと思いました。
ミスするとすぐにリスタートが始まる、いわゆる「死にゲー」ではありますが、自分でリスタートできたり、チェックポイントの感覚が短いのもあってストレスは皆無でしたね。
ただ、なにをどうやっても進めることができなくなるいわゆる「詰んだ」状態になることが多いにもかかわらず、それが少し分かりづらいのは気になりました。気付かずに数分悩み続けて、リスタートしたらサクっとクリアできることもしばしばあったり。ただ、そういうものだと気付いてからは、あまり詰まることは無くなったので、慣れの問題かもしれませんね。
コスパの高い良質なスマホゲー
ゲーム部分だけじゃなく、画面上のユーザーインターフェースやシステムグラフィックも非常に美しく、全体的にとても完成度の高いスマホゲームでした。
値段も安く、プレイ時間も数時間で終わるコンパクトなゲームでしたが、クリア後のエンドロールで実に多くのスタッフが関わっていることに驚きました。それほど気合の入ったものだということでしょう。据置の本編と、なんら変わりはないですね。
シリーズファンにもそうじゃない人にも、両方にオススメできる良いゲームでした!