コウノ アスヤ(です。いつもありがとうございます。

ニコニコ静画に音付きの全編ドット絵のマンガがあるらしいと噂には聞いていましたが、なんか地雷臭のする触れ込みだし、入ってくる情報がそれだけだったので、気になってはいたけど読んではいなかったこの作品。

単行本になっていたので、せっかくなので読んでみました。言わせてください。

こりゃすげーマンガだ。

なんだこのマンガ、心が、エグられる!?

全ての元勇者に捧ぐ、勇気と再出発の8bitファンタジー!! かつて「Final Re:Quest」というRPGがあったのを覚えているだろうか。 一緒に旅をした仲間たち。 一緒に救った小さなもう一つの世界。 そのエンディング画面で目覚めた戦士・アソンテ。 全てが静止した世界で彼は今一度勇者に会わんと旅に出る。 その果てで彼が目にするものとは…!?

新感覚の全編ドット絵漫画!全ての元勇者に捧ぐ、勇気と再出発の8bitファンタジー!!古いゲームソフトの中で目覚めた老戦士アソンテ。NPCである彼はバグが蔓延する世界でプレイヤー(=勇者)を探す旅に出る。今、僕らの冒険はRe:STARTする!彼ら(NPC)は今でも勇者(プレイヤー)を待っている!

表紙からどくどくと漂う、ファミコン世代狙い撃ち感。まるで本物のゲームのスクショかと見紛うほどの、ドット絵のクオリティ。

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のっけから、ゲームの説明書風の演出。絵柄といい、こりゃタマらんですな。

元々は、ニコニコ静画内のWeb漫画ページ“水曜日のシリウス”で連載中の同作品。絵が動く、音も鳴る特殊な作品ですが、驚くほど自然に単行本という形にまとまっています。

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このクオリティ。

全編ドット絵ってことは、使い回しが半端無いんじゃないのか?と読む前から不安でしたが、ファミ通でのインタビューを読むと

連載当初は、手を抜く方向で考えていたんです。毎回天丼(※同じ絵面や展開をくり返す、ギャグの手法)にして……って思っていたんですけど、いざ、残りの人生で書ける物語はどのくらいだろうと想像したときに、「この1ページを天丼で使っていいのだろうか?」と考えるようになりました。ドット打ちが心底嫌にならない限りは、読者があっと驚く絵作りのため、一生懸命打とうと思います。

だそうで。
その甲斐あってか、同じようなドット絵が続いても、全然気になりませんでした。
よく見ると、コマやシークエンス毎に、微妙に解像度とか表情とか変えてあって、上手いなぁ、と。

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全体的に切ないです。

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このマンガ、良い意味で「どこかで見たことあるような展開」「なんか聞いたことあるようなセリフ」が散りばめられているんですが、これ、読めば読むほど自分にとってのゲーム感がグリグリとえぐられます。全ゲーマー、それぞれの思い出の最大公約数を上手く突いてきてる感じ。
「ひゃっほーう!最高!」というようなテンションで読める楽しいマンガでは無いですが、「なんなんだこのマンガは…」という得体のしれないノスタルジーに浸れることは保証します。

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話数が進む毎に魅力的なキャラクターがどんどん出てきますし、加速度的に面白くなっていく作品です。

気になるけど、買うまでは…という人は、第1話を読んでみましょう。

これで分かるはずです。

このマンガが、「あなたにとってのゲーム感をエグってくる」という言葉の意味が…!