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【レビュー】影に侵入し、少女を導け。「CONTRAST」はゲーム性と世界観が見事に融合している良作

今日も超ゲームウォーカーにお越し下さってありがとうございます。コウノ アスヤ(です。

先日メタルギアソリッドVファントムペインをクリアし、レビュー記事を書いたわけですが、やっぱりAAA級タイトルは遊ぶのに色々と体力がいります。ボリュームたっぷりなゲームは嬉しいですが、値段が高いandプレイ時間が長いので、サクっと遊べないのがネックです。そういう時はDL専用のインディゲームがおすすめ。サクっと遊べるし、トガったゲームが多いのが良いところです。

さぁ、今日はCONTRASTというゲームをご紹介します!コスパ高いゲームですよ!

CONTRASTとは

カナダのインディーズゲームデベロッパ、Compulsion Gamesによるアクションゲーム。プレイヤーは、家庭に問題を抱えた少女ディディの空想上の友達ドーンとなり、影の世界に入る能力を使ってディディの冒険の手助けをしていきます。現実と影の世界を行き来するアクション要素と、光源を使って道を作り出していく謎解き要素が魅力です。

フィルム・ノワール感、良いぃ!

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ゲームの内容以前に、こういうゲームはいわゆる「雰囲気ゲー」というカテゴライズをされる事が多いです。雰囲気ゲー、つまり”なんか雰囲気が良いゲーム”のことなんですが、僕はそういうゲームがとても好き。ゲーム性が微妙でも雰囲気が良ければプレイ体験は上質なものになる事が多いんです。(当社比)

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CONTRASTもまさにそれで、中世ヨーロッパ風、スチームパンク風、暗め、光と影、女性を操作、みたいな要素がツボってしまいました。フィルム・ノワールを彷彿とさせるダークで大人びたストーリー!いい感じ!

ちなみに、フィルム・ノワールとは、虚無的・悲観的・退廃的な指向性を持つ犯罪映画を指した総称ですが、CONTRASTは別に犯罪を描いたものでありませんのでご安心を。あくまで「っぽさ」が大事です。CONTRASTのストーリーはディディの両親が喧嘩したとか不倫じゃねーかとかそういう話です。笑

光と影を駆使した謎解きとアクション

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雰囲気ゲーだと書きましたが、CONTRASTはゲーム部分もちゃんと作られてます。現実世界だと障害物が邪魔で進めなくても、影になって壁にペタンと入り込んで進むことができたり、光源を操作して、あきらかに届かない場所に影を生み出してそこを通ったり。無駄な要素が全く無く、光と影がもつ性質をミニマムな形で謎解きに落としこんであって、満足度が高かったです。

光が生み出す物体の影は、対象との距離や角度でグリングリンと形を変えます。

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光を操作して影を生み出し、影の世界に入り込むというゲーム性はWii用ソフト「影の塔」とDLゲーム「One Upon Light -影の向こうへ-」を丁度足して2で割った感じ。影の世界に入り込んで2次元になるところは3DS用ソフト「ゼルダの伝説 神々のトライフォース2」に近いですね。

ゲーム性と世界観の融合

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プレイ時間が短くなりがちなDL専用ゲームは、世界観を作りこむことによってその短さを補ってます。CONTRASTもそんなゲームのうちの一つ。

ディディのイマジナリーフレンドであるドーンは、ディディ以外には見えていません。ドーンからも少女以外は見えず、その姿は影としてしか認識することができません。そして、現実世界に登場する人物は主人公とディディだけ。製作コストを抑えつつゲーム全体の世界観を暗くし、尚且つディディとドーンの関係性を強める。上手いなーと思いましたね。

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そしてマップも不思議な構造をしていて、ものが宙に浮いているかと思えば、街全体が継ぎ接ぎになっていて、不思議な空間に構築されている。この世界はディディのイメージなのか?どこまでが現実なのか?

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遊んでいると入手できるTipsには、登場キャラクターの背景が分かるようなものが多く、読めば読むほど世界観に深みが増していきます。そして、光と影、多元宇宙について研究する資料が見つかったり…

多くは語らないで起きましょう。短いプレイ時間ながら、その深みはなかなかのものでした。現実世界と影の世界、想像の友達、不思議な街。テーマ・ゲーム性・世界観が見事にマッチした良作でした。

不満点

値段が安いのであまり不満は無いですが、強いて言うなら操作性が悪いくらいでしょうか。スティックの角度と走るスピードがマッチしていないというか、アクション部分で少し操作し辛い印象を受けました。

それぐらいですかね。笑

サクっと遊べる良作!

タイトル画面やエンディングで流れるジャズソング、全体に流れるダークな雰囲気、そして幻想的な世界観。価格は安いし、プレイ時間も3〜4時間程度なので、とても気持ちくサクっと遊べる良作です。

謎解きゲームや雰囲気ゲームが好きな方には、是非遊んでもらいたいゲームでした!それでは!

PC、PS4、XboxONEなど殆どのプラットフォームで遊ぶことが出来ます。うれしみ!
CONTRSAT – compulsion games

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この記事を書いた人

asuyakono

コウノ アスヤ

1992年生まれ、岡山県出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業した後、都内でデザイナーとして活動中。小さい頃からゲーム好きで、四六時中ゲームのことを考えている。

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