超ゲームウォーカー!

search

最も完成度の高いスマホゲー!Appleも認めたデザインとゲーム性「Monument Valley 2」

本日も超ゲームウォーカーにお越しくださりありがとうございます。コウノ アスヤ(です。

17歳の時にスマートフォンを手にしてから8年間。これまで数多のスマホゲーを遊んできましたが、そんな僕の心の中において依然とスマホゲーのトップの座を守り続けているゲーム、Monument Valley(モニュメントバレー)。

タッチデバイスのトレンドを抑えた美しいデザイン、最適化された操作性とゲームシステム、そしてアンビエントなサウンド。無駄なく作られたあらゆる要素が、高度な設計によってハイレベルに噛み合った、それはそれは、ほんとにほんとに、間違いなくゲーム史に残る名作なのです。

そんなMonument Valleyの続編がついに出たのです。これは事件だ。いや、歴史の重要なポイントだ。スマホゲー2.0の始まりだ!世界の終わりだっ!

Monument Valleyシリーズとは

MonumentValleyは世界4カ国に拠点をおくデザインスタジオ「ustwo」による3Dパズルアドベンチャーゲームのシリーズ。エッシャーのだまし絵などに見られる「錯視」を多用したステージデザインと、美しくミニマルなアートワーク、そしてスマートフォンに特化した操作性などが特徴です。

第1作であるMonumentValleyは、2014年4月にリリースしてから、わずか9ヶ月で総ダウンロード数約244万本を達成。そして、その年のApple Design Awardsをはじめとした多くの賞を受賞しました。当時1作目を遊んだ僕は衝撃でした。こんなにもデザインのセンスに溢れ、スマホゲームとしても抜群に面白いアプリケーションがあっていいのかと…。基本無料課金ゲーが増えてきた頃だったので、その美学に食らった感動は余計に。

タイトル画面からしてこのハイセンス具合である。色使いと余白の使い方がたまらない。

そんな1作目から3年強、追加ステーステージなどはありましたが、新作に関しては特に音沙汰がなかったこのシリーズ。なんと先日行われたAppleの開発者向けカンファレンス「WWDC」にて、新しいApp Storeのデモにしれっと登場。そして、その日のうちにストアで配信開始するというステルス爆撃なみのアプローチをカマしてきました。(発表から発売まで7年かかるゲームもあるというのに…!)

タイトルはMonument Valley 2。正統続編キタ━━━━(゚∀゚)━━━━!!

焼き直し感一切なし

僕は勝手に、ustwoはきっと完全新作を作ってるんだと思っていたので、ナンバリング続編が登場してビックリしました。あれだけ完成度の高かった前作から、何をどうすれば2が生まれるのかと、正直に言うと不安半分期待半分でプレイ。しかし蓋を開けてみれば、なんとまぁ焼き直し感の一切無い、比類なき続編でありました。誓います。比類なき正統完全続編でしたっ!

1とはまた雰囲気の違う世界観に惚れ惚れしてそのまま死亡。

前作と何が変わり、なにが進化したのか?

よりカラフルになった色使い

例えば色使い。前作はパステルカラー調で比較的色は柔らかく抑えめでしたが、今作は少し鮮やかに。使われている色も増えている印象です。ステージが変わるたびに、「うわ、綺麗」となんど口にしたことか。なかでも、色使いとステージのセンスが吹っ飛んでいたのがこのステージ。モンドリアンみたいに幾何学図形だけで、色もモノトーンと原色のみ。センス…脱帽…。

本作で一番感動したステージ。焦点すら変動するスペクタクル。

ステージギミックは大掛かりに

例えばギミック。前作は回転と移動が主体でしたが、今作はビフォーアフターで形や位置などがおもいきり変わるものが増えました。積み木やレゴブロックをいじっている感覚に近く、錯視による可笑しさも相まって、謎解きと触る楽しさを同時に味わえます。

タッチ操作で変化するステージはまさに「触れる錯視」

予想外のダブル主人公

例えば主人公。前作はアイダ姫1人でしたが、今作は2人の親子が登場。子は親について回る、という習性を利用した線対称な謎解きが用意してあります。まさか主人公が二人になるとは…。その挑戦、賛美に値します(普通は失敗を恐れてそこまでしない)。そしてこれは、後述するストーリーにも深く絡んできます。

同時に操作するわけではないが、2つのキャラクターをうまく誘導して謎を解いていく。

標的はついに自然物へ

前作は石や木といった無機物、人工物がおおかったですが、今作は木や水などの自然物も登場。その成長や流動性を使用したギミックで楽しませてくれます。特にこの、木がワサワサと成長したり退化したりすることで道を作っていくギミックにはもう感動しかなくて、10分くらいずっと触ってました。

草木ですらギミックに用いてしまうセンス…。」

ギリギリのラインをキメたストーリー

例えばストーリー。前作はテキストがほぼ使われないノンバーバルなゲームでしたが、今作はかなりテキストが増えました。親と子、巣立ち、そして継承。個人的には、「おぉ、けっこう増えたな」と感じるくらい前作にくらべてテキストが多かったです。ただ、これがまた「邪魔に感じる」ギリギリのラインを攻めており絶妙。これもまた、ノンバーバルな前作と同じことはしないという意志の表れなんでしょう。

今作はかなりテキストが多い。母子の物語によって強化されるモチベーション。

デザインスタジオustwoが、そもそもおしゃれ

MonumentValleyシリーズはゲームを制作しているデザインスタジオのおしゃれ感も見逃せません。本作のメイキング動画がYoutubeで公開されていますが、なんとまぁ素敵ベンチャー感のあるオフィスとチームだこと。

素敵なチームが、素敵なオフィスで本作を作っている。

ustwoはゲーム会社ではなくデザインスタジオなので、このおしゃれさも頷けますね。最近だと小島秀夫の新スタジオもこんな感じでとても綺麗でセンスのある空間になっていましたが、やはりデスクワークの多い職場はなるべく屋内の快適性にこだわりたいところ。それはIT企業でもゲーム企業でも変わりませんね。素敵です。

遊ぶなら、できれば1から。

Monument Valleyは、もちろん2から始めて何も問題はないゲームなんですが、できれば、時間が許せば、ぜひ1作目から遊んでもらいたいゲームです。1にはシリーズのエッセンスが詰まっているし、2は1を踏まえた進化系だと思うので。

おそらく、Monument Valley2も1と同じくスマホゲーム史に残る傑作になっていると思います。非の打ち所がなく、それでいて最高に面白い。美しくてセンスもある。

僕の中での歴代スマホゲーランキングの1位は、Monumento Valley1と2が同列となりました!両方トップ!異論なし!

この記事をSNSにシェア

feedly Feedlyで購読

この記事を書いた人

asuyakono

コウノ アスヤ

1992年生まれ、岡山県出身。武蔵野美術大学デザイン情報学科を卒業した後、都内でデザイナーとして活動中。小さい頃からゲーム好きで、四六時中ゲームのことを考えている。

アクセスランキング